大豆って畑の肉って言われて、日本やヴィーガン大国ドイツでも、筋トレマニアの間では、重宝される植物性たんぱく質です。アミノ酸スコアとかは置いといて、植物の中では、唯一肉に匹敵するだけのたんぱく質を含みます。ヨーロッパでは、大豆の歴史は浅く、18世紀に中国からアメリカ、アメリカから、イギリス、イギリスから、ヨーロッパにいくつもの偶然が重なって伝わったそうです。
意外と知らない大豆の毒性についてお話しします。サポニンというのは、朝鮮人参などで知られる成分ですが、大豆にも大豆サポニンというのがあります。界面活性作用があり、世界の多くの民族が未だに石鹸がわりに使ったりしています。この作用のせいで、サポニンの多く含まれる漢方や、サポニンの多く含まれる植物の摂取で、人体の赤血球を壊してしまうことがあります(溶血作用)。魚に対してだと、酸素を取り込むエラに赤血球が集中していて、エラの細胞ごと傷つけてしまうそうです(魚毒性)。アマゾン川とかで、植物を絞って泡で洗濯しているような所の魚だとぷかぷかと浮かんでくるのでしょうね。
ちなみに海のナマコですが、コロコロ転がっているだけなのに、魚に食べられません。そうです、彼らもサポニンを持っていて、魚毒性があるからですね(人間が食べても毒性はないようです)。触られると硬くなったり、しごき続けると皮が柔らかくなり溶けて、中身だけ、するりと指の間から流れ落ちます。そしてまた再生するらしいです(笑)
スーパーフードキヌアもサポニンをもち、鳥などに食べられないように苦くしています。
話を戻して、大豆サポニンは、過剰摂取で人間にも毒性があるようですが、毒性よりもありがたい性質があります。LDL(通称悪玉)コレステロールの蓄積を抑えてくれます。
LDLコレステロール自体は肝臓で作られたコレステロールを体全体に運び、細胞どうしの接着剤、細胞膜の材料となり、体に必要で全然悪くないのですが、喫煙や過食、ジャンクフードの酸化された脂質などで傷ついた血管壁の隙間に、酸化したLDLがマクロファージ(白血球)の餌となり残骸となって蓄積していくんです。要は、血栓になるんです。
サポニンには、抗酸化作用があるので、血管が傷付くことや、LDLの酸化による蓄積を防いでくれます。
なので、大豆製品、特に納豆なんかは、納豆キナーゼが含まれ、こちらにはできてしまった血栓の溶解作用があるので、より強力な大豆製品は納豆ということでしょう。
発酵食品なので、体への吸収も、他の大豆製品よりもいいですし。
さらに、レシチンは牛、鶏、豚、卵、大豆など全ての動植物に含まれていますが、細胞膜の主成分で、リン脂質の一種です。細胞膜は区切るだけではなく、必要なものを通し、要らないものを通さないなど、体にとってとても重要な働きをしています。レシチンは、真ん中にサビやすい不飽和脂肪酸がくっついているので、ビタミンEととると、より健康的な細胞膜を作り、健康的な細胞を維持しやすいでしょう。肝臓脂肪は肝臓に脂肪が蓄積された状態なので、レシチンにより、肝細胞を健康に保つと、脂肪の代謝をアップし肝臓の機能も高まります。
レシチンは脂肪の吸収も高めてくれます。リン脂質で、水と油両方に馴染みやすい性質を持ち、脂質、脂肪酸、コレステロール、脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)など水に溶けにくいものを包み込み、ミセルを作り、水に溶けるようにし、腸からの栄養の吸収を助けてくれます。
脂肪が血中を移動するときは、HDLコレステロールやLDLコレステロールのように、脂質とタンパク質を結びつける必要があるのですが、脂質とタンパク質を結合させるのに、レシチンが必要なのです。
※HDL:
High density lipoprotein 高比重リポタンパク
※LDL:
Low density lipoprotein 低比重リポタンパク
レシチンの一番大きな役割は、界面活性剤としての働きなので、血管内壁にこびりついたコレステロールを溶けやすくしたり、細胞内の老廃物を血中に溶かし込み、血中からコレステロールや老廃物が排泄されやすくなるので、酸素や栄養が体の隅々まで行き渡りやすくなります。
大豆、特に納豆が、血管の掃除屋さんと言われるのは、血栓予防にいい成分だらけだからですね。
レシチンは、そのままでも吸収されますが、消化の過程で脂肪酸とリゾレシチン(低分子化レシチン)になり、体内でアセチルコリンとなり、神経伝達物質として働きます。脳を活性化し、記憶や認知能力に関係するので、痴呆予防にいいということになります。
結論、納豆は最強だということ
ただし、畑の肉と言われる大豆には、フィチン酸も多く含まれるので、フィターゼというフィチン酸分解酵素を持つ発酵食品納豆の方が、より多くのミネラルを吸収できることと、フィチン酸が分解され、汚染された土壌の重金属までも一緒に吸収されることを考慮すると、あずま食品の有機育ち極小粒納豆が最強ということになります。
※フィチン酸
フィチン酸鉄、フィチン酸亜鉛といったようにミネラルと結びつくので、土壌の重金属を、作物の中に取り込む可能性も高い。腸から、鉄、亜鉛、カルシウム、マグネシウムの吸収を妨げる可能性がある
大豆を語るのに、色々調べてためになったけど、動画でも見て息抜きでもしよう。無料だし登録してみよっと、netflixの視聴無料期間も切れたしちょうどいいね。

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